主人公、木春由乃 は、
田舎から上京し、短大の卒業を
間近に控えた、いわゆる普通
の20歳の女の子。
東京には何でもあって、きっと特別な何かになれるのではないかと
夢みて、30社以上の面接を受けるも、未だに内定はない。銀行の残高は980円。
このままでは、田舎に帰って普通のおばさんになってしまう・・・と葛藤して
いたそんなある日、以前、一度だけ働いたことがある派遣事務所から、「地域
の町おこしの一環で国王をやってほしい」との依頼がある。
よくわからないが軽い気持ちで依頼先の間野山市に向かうこ
とにした。一時的に日本中でブームになるも、バブル崩壊に合わせて今
ではほとんど見ることの無くなったミニ独立国。間野山市は、今なお
ミニ独立国を続けている、廃れた残念観光地だった。
そんなこんなで、由乃の”普通じゃない”お仕事生活がはじまった。